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Sara Smile

今日から三連休。
北海道はすっぽり寒気に覆われているんだが、三連休に何もしないのももったいない気がする。

3日とも真冬日が予想され、寒い中出掛けるのはつらいが、せっかく札幌にいるんだから、冬の札幌でしかできないことをしようと思い、スキージャンプを見に行くことにした。

そう思っていろいろ調べてみたら、札幌スキー連盟のHPで、この三連休中は、女子のワールドカップとHBC杯が行われることがわかった。
そのHPで、ジャンプを見るのが有料なのも調べていて初めて知った。
しかもHBC杯などの一般の競技会は1,000円だが、ワールドカップは2,000円。

で、今日女子ワールドカップを見に行くことにした。
高いけど、ワールドカップと名のつくものを見る機会ってそうないから。大阪ではサッカー見逃してるし

会場の宮の森シャンツェまでは、地下鉄を乗り継いで円山公園まで行き、バスに乗ればいいんだが、キョリ測で測ったら7km弱なので、歩くことにする。

行程の途中のホーマックまでは、札幌に引っ越してきてすぐに家財を買いに行って道はわかってるし、シャンツェは山だから、ある程度のアップダウンは覚悟してたけど、途中で道を間違った10分ほどのロスタイムを含めて、結構なアップダウンで疲れました。

Sara Smile_e0242504_19142907.jpg藻岩山に連なる山系を超えた向こう側の谷へ下りる行程で、ラージヒルが行われる大倉山シャンツェ見ることができた(←写真は帰りに撮ったので雪が降ってます。)。

家を出てから2時間弱で、宮の森シャンツェに到着。

タダで見られそうだったら、多少遠巻きでもいいかなと思ってたんだけど、まったくそういう余地はないので、おとなしく2,000円を払い入場。

Sara Smile_e0242504_19194695.jpg入場してすぐに、ホクレンさんがタダでスープを提供しているという呼び声に反応してさっそくいただいたが、その時は歩いてきて汗だくで、あとにすればよかった。
でも、野菜たっぷりでおいしかった。

スープを飲み終え、あらためて宮の森シャンツェを見る。

Sara Smile_e0242504_19281939.jpgここが日の丸飛行隊のあの快挙の地か。
われわれ世代で「日の丸飛行隊」といえば、「ふなき~」ではなく、笠谷、金野、青地の札幌オリンピック70m級金銀銅独占だ。

Sara Smile_e0242504_19301370.jpgあの日は学校の授業中に先生が教室にある観音開きのテレビで見せてくれて、生であの快挙を見たのだ。

帰り際に、その快挙を記した記念碑を発見→
これだけでも、おじさんのポイントは上がる。

ワールドカップの競技の方は、50人がエントリー。
日本期待の高梨沙羅は50番目の大トリだ。

Sara Smile_e0242504_19361945.jpg定刻の11時に競技は始まった。

下から見ていると飛ぶというより落ちてくるという感じ。

最初から5人連続日本の選手が飛んだほか、外国の選手もワールドカップのポイントのない選手が飛んでいて、飛距離も70m前後と振るわない。

しかも、今日は風向きがよろしくないのか、しょっちゅうシグナルが赤になり競技が中断される。

モニターに映し出されるスタート地点の選手も毛布にくるまって寒そうなんだが、見ている方も気温は氷点下5度ぐらいだから、めちゃ寒い。

1回目はこういう中断が多くて、結局50人飛ぶのに1時間以上かかった。

テレビで見ているとわからないが、これが生の醍醐味なんだろう。

さて、競技の方だが、日本の選手が出るたびに盛り上がるが、飛距離は伸び悩み、オリンピック代表の伊藤有希も32番で大きな歓声を浴びたが失速。

Sara Smile_e0242504_19463780.jpg6位までのスコアボードは外国選手に占拠されて進んでいくが、ワールドカップポイントの少ない順で飛ぶんで、ゼッケン40番台の選手はレベルが高くて、がんがんK点(90m)付近まで飛んできて、どんどん上位に割り込んでくる。

さすがにトップの連中はレベルが高いと感心したところで、50番目の高梨が登場。

前半は晴れていたのに、今は雪模様で、大丈夫かなとギャラリーが気をもむ中スタート。

飛んだ!
99m!

ほかの選手とは別格のジャンプ。
彼女だけ翼があるように遠くに飛ぶさまは、見ていて感動しました。

Sara Smile_e0242504_20343161.jpg正直なところ、それまで落ちてくる選手を見るたびに、これで2,000円は高いと思い始めていたんだが、このジャンプには2,000円も惜しくない価値がありました。

日本人の記録を軽々と越えていく外国選手が続いて、さすがに高梨もこういう連中にはかなわないんじゃないかなあ、第5戦では負けてるしと、みんなが心配している中、大差でトップに立つというのは、出来すぎたストーリーだし、まさに大トリにふさわしい千両役者だ。

Sara Smile_e0242504_19591458.jpg高梨の大ジャンプの興奮がさめない中、2回目までは15分のインターバルということで、12時過ぎたし、昼食。
立って食べるのもつらいと思っていたら、休憩室があるというので移動。

ビニールハウスのような建物だが、ストーブが入っているし、座れるのがうれしい。

買ってきたコンビニおにぎりをいただく。

Sara Smile_e0242504_20041732.jpg実はコンビニおにぎりを買うついでに、防寒用に手袋を買って、手袋の下に重ね着してきたんだが、この手袋が肌にフィットして、写真を撮ったり、食事するのに外さなくてもいいので、想定以上に役に立った。

魔法瓶に入れてきた紅茶から出る湯気。
ストーブのある休憩室でも寒いっす。

休憩室でまったりいていたら、2回目が始まったようだけど、どうせ70mクラスの選手だからいいやとたかをくくっていたんだが、場内アナウンスを聞いていたら、1回目で足切りされたみたいで、最初からそれなりの選手が飛んでるみたい。

あわてて、テントを出て元の場所に戻ると、オリンピック代表の伊藤が10番目ぐらいに出てきた。
結局、1回目は10人飛んだ日本選手のうち、2回目に進めたのは、伊藤と高梨だけのようだ。

その伊藤だが、2回目でなんと95mの大ジャンプ!

その後1回目でK点90m付近まで飛んだ選手が出てくるが、ことごとく失敗して、なんと残り3選手となるまでトップを守った。

しかし、49番アバクモワ(ロシア)、48番ヨート(ドイツ)には1回目が良かっただけに抜かれてしまい、伊藤が3位に下がった状況で高梨登場。

Sara Smile_e0242504_20171393.jpgところが、高梨はなかなかスタートしない。
なんと、スタート位置を下げているのだ。1回目でバッケンレコードに迫る99mを飛んだんで、危ないと判断したようだ。

そしてスタート。

1回目同様、ほかの選手にないふわりとしたジャンプで、94.5m。

着地の瞬間、思わず「すげえー」と声が出たし、みんな拍手喝采でした。

Sara Smile_e0242504_20230161.jpg見事に優勝!

地元の観客の期待を裏切らない見事なジャンプ。
すごい精神力、集中力。

生で見ていると、会場の空気がわかるだけに、こういう状況で2回ともきっちり飛んでくる高梨はすごい。

ソチでどういう結果になるかはわからないけど、こういうすごい選手の競技を生で見られたことは一生の宝だと思いましたね。

Sara Smile_e0242504_22192072.jpgそれに2回目で意地を見せた伊藤にもあっぱれ!
2回そろえることの難しさを身を持って示したわけだけど、2回目の集中力を今後も発揮してほしいものだ。

ちなみに、時代が違うとはいえ、高梨は、記念碑にあった日の丸飛行隊の記録をはるかに上回っているんですよね。
すごい!!!

実は高梨が2本目を飛ぶ直前に、私の目の前に超メジャーな女性タレントKが出現。
さすがにきれいですぐにわかりましたが、周囲のガードが固く、写真もNGということなので、名前を伏せますが(たぶんここで書いても見つからないと思うけど。ちなみになんとなく顔のわかる写真も撮っちゃった)、何しに来たんだろう?

オリンピック向けのドキュメントか何かかなあ?
2時間以上に及ぶ競技のほとんどを見ていなかったようだけど。

Sara Smile_e0242504_20330235.jpg時代劇のような見事な大団円のあと、表彰式が行われ、会場に君が代が流れました。

高梨は2位、3位の選手よりかなり小さくて、表彰台の真ん中の高いところに載って同じぐらいの高さでしたが、こんな小さな体で、すごい娘です。

ちなみに高梨は17歳ですが、今日の出場選手にティーンエイジャーがけっこうたくさんいました。

ヨーロッパからはるか遠くの日本まで遠征お疲れ様です。
おいしいもの食べてね。

2回目は中断もなく、足切りで人数も減ったので、40分ほどで終わり、1時過ぎに競技は終了。

Sara Smile_e0242504_20421219.jpg来た道を歩いて戻りましたが、スポーツクラブまでは遠いので、残り2.5kmは市電を利用。乗った電車は、初音ミク電車で、車内にも車外にも写真を撮っている人がいました。

行く前から、帰りにはスポーツクラブによる予定で、ここまで2万歩以上歩いていて、風呂だけ入って帰りたい誘惑にかられたんだが、お風呂会員にはなるまいという意地で、ちょっとだけ腹筋と背筋をやってから、エアロバイクを1時間やって、念願の風呂に入って帰ってきました。

なんか充実の連休初日。

《What's The Title?》

Sara Smile_e0242504_18124691.jpgDaryl Hall & John Oates/Daryl Hall & John Oates

本日の主役を見事に務めあげた高梨沙羅選手に敬意を表して、タイトルは"Sara Smile"。
「微笑んでよ」といわなくても今日は満面の笑みでしたけどね。
この曲はHall&Oatesの出世作で、このヒットなしにはのちの彼らはないんでしょうけど、曲としてはどうなんでしょうね。
正直なところ、私はあまり好きではないです。
たしかに歌はうまいんだけど、なんか全体的にすっきりしないですよね。
"Rich Girl"は好きなんですが、この曲や"She's Gone"はいまだに理解できないです。
しかし、この曲で売れてきたころでも、80年代にあれだけヒットを連発するとは思ってなかったでしょうねえ。
しかし、このジャケは趣味悪いよなあ。
by falling7813 | 2014-01-11 20:57 | sports