So Long
そんななかで、ちょこちょこ飲み会の話が持ち上がるんだが、社内の人はほとんど私がヒマだというのを知っているので、なんとなく幹事をやらざるを得ない展開。
とくに5月にやる飲み会は、「東西線と東京駅から近い飲み屋を探す」とか「水曜日に3時間飲み放題をやってる店を探す」とか難しい条件付きが多くて、6年間のブランクで東京の飲み屋の知識は疎いし、ネット検索でめちゃくちゃたくさんの飲み屋の情報を見る羽目になった。
とりあえず両方とも予約を済ませて、一安心した金曜日の午後、LINEにメッセージ。
弘前に勤めていた頃のお仲間のグループLINEで、開いてみると、今も弘前勤務のAさんから
「9日に安東水軍の社長さんが亡くなられたそうです」
え?!
その後、安東水軍の会の関係者で、いつも私にお誘いのメールをくれるMさんにメールして、確認したら、去年夏頃から具合が悪く、病気療養中だったそうだ。
そうだったのかあ。
まだ69歳。
若いのに、残念...
2012年にこのエントリにも書いたけど、社長に初めて会ったのは、弘前勤務2年目の2012年5月。
鰺ヶ沢で行われた会合に出て、その後の懇親会で、町の人と話しながら飲んでいるときに、何を飲むかと尋ねられて、そういうときは地元のものを飲むのが礼儀だと思っているので、「じゃあ、安東水軍をいただきます」と返事をした。
そして、安東水軍をついでもらって、飲んでいると、そんなに好きなら社長を紹介してくれるという話になり、名刺交換して話をしたのが始まりだった。
そのときは公民館のようなところで懇親会をやっていて、一升瓶から紙コップについでもらって飲んでいたんだが、色がすごく黄色いので(右の写真参照)、「安東水軍って黄色いんですね」って話したら、社長が、「色を抜いてしまうとうまみも抜けてしまうんですよ」とわが意を得たりという笑顔で説明してくれた。
そのときのやりとりがよかったのか、その後7月に安東水軍の会に初参加させてもらい、弘前にいる間は2ヶ月に1回ぐらいのペースで通って、そのたびにいろいろな話を聞かせてくれた。
安東水軍の会の時は、社長がいつもお酒は提供してくれて、飲み代が安く上がってたんだけど、我々がおいしそうに飲んでるのを社長はうれしそうに見てくれてたなあ。
とにかく人懐っこいみんなが幸せな気持ちになるような笑顔が印象的な社長でした。
安東水軍は、今はやりのすっきり辛口の口当たりのいいお酒ではなくて、フルボディ系のパンチがあって、コクのあるお酒で、女性や日本酒ビギナーにはつらいけど、どんなつまみと飲んでも自己主張がある酒飲みにはたまらないお酒。
1月の安東水軍の会では、社長のご自宅で、出来立ての新酒を味わうのが恒例になっていたらしいんだけど、私が仕事の都合で行けなかったら、翌月の会でわざわざ私のために残しておいたと新酒の一升瓶を見せてくれたときの笑顔など、忘れられない思い出がたくさんあります。
安東水軍の会には、北海道に行ってから2回参加し、最後にお会いしたのは、去年の3月。
私は風邪をひいてしまい、あまり飲めなかった。
このときの安東水軍の会は、新酒の宴というイベント参加だったので、社長は新酒飲み放題で樽酒をみんなにふるまう役目で忙しそうだったけど、お酒をもらいに行ったときに、いつもの人懐っこい笑顔で応えてくれたなあ。
そのときに、5月には名古屋のイベントに出店するからという話を聞いていて、その後Mさんを通じて詳しい案内をもらって、息子さんとお会いして、いろいろお話しする機会を得た。
今思えば、よかった。
ケチって安いワンカップを買ってしまい、安東水軍には遠く及ばないお酒でしたが、なんとなく日本酒を飲みたい夜でした。
社長、いろいろありがとうございました。
近いうちに、安東水軍飲みに行きますね。
《What's The Title?》
社長とのお別れがテーマでしたので、タイトルはFirefallの"So Long"。
このアルバムからは、名曲"Just Remember I Love You"につづくセカンドシングルで、ちょっとテンポアップしてるけど、哀愁感あふれる切ないメロディで、これも好きな曲でしたが、残念ながらTop40入りはなりませんでした。
前作からノー天気な"You Are The Woman"が初のTop10ヒットとなり、その勢いで制作したこのアルバムあたりが一番充実してたんじゃないですかね。