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Traveling Soldier

実は、ここのエントリを2時間かけて途中まで作ったんだが、パソコンがフリーズしてパー。
結構へこんだ後のリベンジです。

昨日は県境を越えて秋田県に日帰り旅行をしてました。

Traveling Soldier_e0242504_12425167.jpgきっかけはこれ→
東北新幹線の座席に置いてあったJR東日本の広報誌「トランヴェール」。
新幹線でも飛行機でも、こういう雑誌はわりとちゃんとチェックしてしまうんだが、10月に東京に出張した時に「「邂逅の森」を旅する」という小説「邂逅の森」の舞台になったマタギのいる秋田県内陸の山地の特集を読んだ。

そこで紹介されていた秋田内陸縦貫鉄道が気になったんだが、普通なら弘前ー角館間を往復するだけで5,460円のところを、青森から秋田内陸縦貫鉄道経由で田沢湖まで乗り降り自由で2,600円という青森・田沢湖縦貫パスなるお値打ち切符があることまで書いてあるとなれば、行くしかあるまい。

ちゅうことで、天気がよさそうな昨日出撃した。

家を6:20に出発し、弘前駅発6:54の大館行きに乗る。

Traveling Soldier_e0242504_12581567.jpg県境のトンネルを抜けると、外が真っ白。
すごい霧だ。左の写真は霧なんで撮れた太陽です。
せっかく好天だと思って出撃したんだが・・・

大館で乗り換えて、8時過ぎに秋田内陸縦貫鉄道への乗り換え駅鷹ノ巣に到着。その頃には霧は晴れていたが、天気はイマイチすっきりしない。
秋田内陸縦貫鉄道は、JRのローカル線だった鷹ノ巣―比立内間の阿仁合線と松葉―角館間の角館線が第3セクターになって、間の比立内―松葉間を建設してつなげたもので、現地では「内陸線」と呼ばれているようなので、ここでも内陸線と書こう。

Traveling Soldier_e0242504_1385628.jpg乗り換え時間がそれほどなかったので、直接内陸線のホームに向かったら、ちょうど乗る列車が到着したところでした。
1両のディーゼルカーで、発車までには座席が7割ぐらい埋まる感じで、そこそこお客はいるようだ。
車両の真ん中あたりに、7人組のうるさいおばちゃんの団体が陣取ってうるさい中、内陸線は定刻の8:15に鷹ノ巣を発車。

列車は川沿いの田園地帯をのんびり南下しながら徐々に山への向かっていく。
私は進行方向へ向かって左側に座ったんだが、右側の方が景色は良かったようだ。

Traveling Soldier_e0242504_13374736.jpg1時間ほどで、列車の終点阿仁合に到着。

阿仁合は昔鉱山で栄えた内陸線沿線では一番大きな町で、内陸線の本社もあるようだ。。
乗り継ぎ時間が15分ほどあったので、駅前に出てみたが、鉄道がひかれるような大きな町だった面影は・・・

駅へ戻って、角館へ向かう急行もりよし号に乗りこむ。
Traveling Soldier_e0242504_13443965.jpg急行といいつつ車両はさっき乗ってきたようなぼろいディーゼルカーかと思っていたんだが、左の写真のような2両編成の専用車両のようだ。
中に入ったら窓は広く、2両目にはサロン席まであり、なかなか立派なジョイフルトレインで、角館まで320円の急行料金を取られるのも仕方ないかと思わせるものがある。
ちなみに、サロン席にはさっきの列車に乗っていたおばちゃん軍団がいたので、静かな1両目に移動し席をとる。

発車すると車掌兼車内販売兼ガイドのおねえさんが、沿線紹介のパンフレットを配りつつ、沿線の観光ポイントやビューポイントを説明してくれるし、沿線一番のビューポイントである鉄橋の上ではわざわざ停車してくれるなどサービス満点。なかなかがんばっている。

Traveling Soldier_e0242504_1351521.jpgそこで撮った写真がこれだ→
阿仁合から先は山も深くなり、渓谷沿いに走る列車からの景色は絶景そのもの。
乗っているだけで、秋の山々の美しい景色を満喫できるオススメの路線です。
ガイドのおねえさんによれば、冬の雪景色も美しいらしい。
終点の間際には、乗車記念の箸置きまでくれて、もう一度乗りたくなっちゃいました。

阿仁合を出て1時間ほどの10:40に終点の角館に到着し、内陸線全線を踏破しました。

終着の角館はみちのくの小京都といわれる観光地なので、駅を出て見物。
駅前の案内所で地図をゲットして、とりあえず武家屋敷を目指す。

Traveling Soldier_e0242504_1423950.jpg今は合併して仙北市になっているが、以前は角館町だったので、それほど大きくない町だと予想していたが、予想どおり小ぢんまりとした町だ。

駅から徒歩10分ほどで武家屋敷に着いたが、なかなか風情がある。
ところどころに昔の武家屋敷が保存されているところで、よくよく見ると武家屋敷の間に普通のお店があったりするんだが、景観に気を使って溶け込むように造られていて、いい町並だ。

Traveling Soldier_e0242504_14101827.jpgいくつかの武家屋敷に入ってみたが、ちょうど紅葉も見頃で、今の時期に来て大正解かも。

ただひとつ残念だったのは、武家屋敷前の通りを車が通ること。
一応30km制限しているんだが、歩いて両側の景色を写真に撮っている人も多いし、こういう町並を車が通るとはっきり言って雰囲気ぶち壊しなので、休日だけでも車両通行止めにした方がいいんではないかなあ。

Traveling Soldier_e0242504_141989.jpg川沿いの桜並木も眺めてみた。
角館は桜の名所としても有名だが、たしかにこの桜が咲いたら美しいだろう。

12時前に散策を終え駅に戻り、駅内のコンビニでおにぎりと角館名物やわらかまんじゅうを買って昼食をとりながら、帰りの行程を検討。

行きにもらった沿線パンフレットを参考に、松葉で降りて田沢湖までのウォーキングをして、そのあと阿仁マタギで降りて温泉というプランにした。

Traveling Soldier_e0242504_1427063.jpg12:10の内陸線に乗り、松葉で降りる。

ご覧のとおり、何もない田園の駅。
次の列車まで約1時間半。
駅の案内版では田沢湖御座石まで5.2kmとあり、まじでウォーキングすれば片道4.5kmぐらいは行けそうなので、湖が見えたらそこで戻るし、もし無理なら45分ぐらいでターンするつもりで歩き始める。

駅を出て10分ほど北上したところで国道を右折し、田沢湖を目指す。

Traveling Soldier_e0242504_1436248.jpg途中で道沿いに渓流が登場し、道も左右にカーブし、湖が近づいているような気分になるが、なかなか湖は現れない。
タイムリミットぎりぎりになってきたので、次のカーブまでと思って走っていたら、後ろから来た車が止まって、ちょっとコワモテのおじさんが、「よかったら乗って行きます?」と声をかけてくれた。
ちょっと心が揺れたが、丁重にお礼を言ってお断り。

当初の予定では、タイムリミットが来たら駅へ戻ることにしていたが、ここまで来てターンするのも悔しいし、温泉なら家の近くにもあるが、田沢湖はここで逃すといつ見られるかわからないので、阿仁マタギはキャンセルして田沢湖を目指すことにした。

Traveling Soldier_e0242504_144273.jpg結局松葉駅を出て1時間歩いたところで、やっと湖面が見えた。
あとでキョリ測で測ってみたら湖畔まで6kmあったから、片道1時間は必要だった。

そのまま坂道を下り湖畔へ。
歩いている間に天気が崩れ、すっかり雲が出てしまい、田沢湖の湖面は鈍い青色。
1時間歩いてきてこれか~と疲れがどっと出かかったが、気を取り直して、湖畔を歩く。

Traveling Soldier_e0242504_14465741.jpg御座石神社そばに湖面近くに下りていける階段があったので、間近で見てみたら、湖水は美しい青色で、透明度も高い。
やっぱり来てよかった。
それに雲がでているおかげで、右のような写真も撮れたし。

松葉を次に出る列車は4時過ぎということで、2時過ぎに田沢湖畔を出て、来た道を1時間以上かけて歩いて戻った。
Traveling Soldier_e0242504_14564864.jpgさすがに松葉に着く頃には万歩計が3万歩を超え(ちゅうことはなんだかんだで20kmぐらい歩いたのかなあ)、内陸線に乗った途端に爆睡し、帰りは景色もひったくれもありませんでした。もっともすぐに日が暮れて真っ暗になってしまいましたが。

鷹ノ巣からは別料金を払って特急つがるに乗り(乗らなきゃ2時間待ちなのでねえ)、歩く距離を短くするために大鰐温泉で弘南線に乗り換えて帰りました。

疲れたし、予定通りにはいかなかったけど、トータルすれば大満足の一日でした。

《What's The Title?》

Traveling Soldier_e0242504_14584768.jpgHome/Dixie Chicks

タイトルは、私は兵士というわけではなくて、田沢湖から戻って、松葉駅で帰りの列車を待ってる時に、iPodを取り出して最初に聴いたからという理由でこの曲にしました。
夕暮れの田園風景にアコースティックで美しい曲はしみましたね。
大ヒットアルバムからのシングルですが、この曲がヒットチャートを上昇しているときに例の発言が明らかになって彼女らは痛烈なバッシングを浴びて、この曲も上昇途中で失速する結果となりました。
結局時が流れて、彼女たちの発言も再評価されるに至り、めでたく復権したわけですが、この曲は若い男女がベトナム戦争で引き裂かれていく姿が描かれていて、それだけにバッシング事件が思い出されて、さらに切なさがつのる名曲となりました。
by falling7813 | 2011-11-06 13:15 | travel